「絵画モデル」はAmazonのラノベBL有料カテゴリーで1位になった小説です。改訂再出版!

性転のへきれきシリーズの小説「絵画モデル」を改訂再出版しました。2016年8月31日現在でAmazonのライトノベルBLのカテゴリーで有料書籍中で1位にランキングされていた小説です。激戦区のラノベBLのランキングでトップになって興奮したという記憶があります。でも、当時「絵画モデル」がどうして他の小説より良く売れるのか、不思議でした。絵画モデルの前の3か月間にはHLAの絆性別による差別がない会社落第ヘルパー僕はネコであるスタア若返りの秘湯の6作品を出版し、ノリに乗っていた時期でした。

今回、校閲していて、なぜ売れたのか、その理由がやっと分かりました。ご存知の通り性転換小説には固有の官能性があるわけですが、絵画モデルにはそれに加えて別の種類の官能性があり、それが性転換小説の読者にとって新鮮だったからだと思います。「モデルとしてオブジェになる」こと、そしてモデル業に没頭することは、女優がドラマの中で役を演じるのと同様にリアルでいてアンリアルな世界に浸ることを意味し、非常に官能的な状態になるからです。

今回の主な改訂は2点です。一点目は横書きから縦書きに変更したこと、二点目はポケモンGOに関する記述を変更したことです。原作を出版したのは2016年8月下旬で、日本でポケモンGOが配信開始されてから34日後でした。当時はレベル30に到達している人は非常に稀で、将来レベル40を達成する人が出てくるとは信じられませんでした。そのため、主人公とその相手役のレベルを非常に低く設定したのです。ところが、2年余り経った今はマニアならレベル40が当たり前の状況になってしまったので、相手役のレベルを40にして、文中のポケモンGOに関連する記述を全面的に変更しました。(蛇足ですが私も2018年6月にレベル40に到達し、バカバカしくなって卒ポケし、完全に脱ポケしました。)ポケモンGO関連で時代考察を加えるべき小説は他にも3作品あり、それも順次改訂したいと考えています。

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絵画モデルの表紙画像は発売当時のままです。

小説の中で重要な役割を果たすゴヤの「着衣のマハ」か「裸のマハ」をラノベ風にイラスト化して主人公の顔を埋め込もうかなとも思いましたが、元の表紙画像が主人公の心情を適切に反映しているように感じられたからです。この表紙画像はモダンバレーのバレリーナですので絵画モデルとは直接の関係はありませんが、雰囲気がよく出ています。

校閲していて思いましたが、絵画モデルとしてオブジェになることを当事者として捉えた新鮮でいて官能性の高い小説です。モデルをしている時の心境や、ある種のトランス状態が体験できると思います。


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これは性転のへきれきTS文庫、日英TS文庫、その他の桜沢ゆうの出版物を紹介するHPと桜沢ゆうのブログを兼ねたサイトです。桜沢ゆうは千葉県在住の作家で、1997年に処女作「性転のへきれき(ひろみの場合)」を出版して以来創作活動を続けており、数多くのロマンス小説、ファンタジー小説、サスペンス小説、ソフトSF小説などを出版しています。作品の多くは性同一性障害、性転換のテーマを扱っています。小説の分類としてはTS小説が多く、その他は純文学となります。

「「絵画モデル」はAmazonのラノベBL有料カテゴリーで1位になった小説です。改訂再出版!」への2件のフィードバック

  1. 「絵画モデル」は何故、kindle for pc で読めなくされたのでしょうか。他の作品と同様、kindle for pc で読めるようにしていただくよう切にお願いします。

    1. Kindle for PCが配信可能先から除外され私も驚いています。これからAmazonに問い合わせます。お知らせいただきありがとうございました。

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