性転のへきれきTS文庫の「性を失った少年」は2015年11月に出版され、その後改訂を重ねた人気TS小説です。
主人公の俊樹は野山を駆け巡り城跡で石垣を登って遊ぶのが好きな少年でした。友達の都合が悪くて遊べない時は仲良しの洋子(彼女)の家に行って二人で遊びます。俊樹は洋子の兄の権太が苦手でしたが、ある日、権太と悪仲間の悪戯によって男性のシンボルを犬に食いちぎられてしまいます。
俊樹は身体の変化を隠して登校し、普通の男子のように振舞おうとしましたが、立って用が足せなくなった身体で隠し通すことは不可能でした。ひとたび秘密を知られると、あっという間にクラス中に知れ渡って俊樹は深い疎外感を味わいます。そんな俊樹にとっての救いは義理の姉になった洋子でした。洋子は俊樹が孤立しないように気遣い、俊樹を助けます。
俊樹と同級生たちの心の変化や、俊樹が中学、女子高、女子大に進み運命の人と結婚するまでの心と体の変化がリアルに描かれる、性転のへきれきらしい淡くて同時にシリアスなエンターテインメント作品です。
微妙かつ着実な性のうつろいを俊樹の視点から描いた「性を失った少年」は性転のへきれきTS文庫のロマンス・エンターテインメント小説です。
これは性転のへきれきTS文庫、日英TS文庫、その他の桜沢ゆうの出版物を紹介するHPと桜沢ゆうのブログを兼ねたサイトです。桜沢ゆうは千葉県在住の作家で、1997年に処女作「性転のへきれき(ひろみの場合)」を出版して以来創作活動を続けており、数多くのロマンス小説、ファンタジー小説、サスペンス小説、ソフトSF小説などを出版しています。作品の多くは性同一性障害、性転換のテーマを扱っています。小説の分類としてはTS小説が多く、その他は純文学となります。