逆転父母:今日から女子中生になりなさい

桜沢ゆうの性転のへきれきTS文庫の「逆転父母」の内容を一部更改し、「逆転父母:今日から女子中生になりなさい」として改訂再出版しました。校閲において気をつかったのは「原則として18歳未満の登場人物についてセックス描写をしない」という点です。

主人公は高校一年生の男子ですが、複雑な理由が重なって「今日から女子中学生になりなさい」と言われます。とても恥ずかしい気持ちで表紙画像のような感じに追いやられてしまうのですが、この小説には性交と受け止めるか、そうでないと解釈するか微妙なシーンが多々あり、もし18歳の誕生日を迎える前に性交と認められる描写をすれば、倫理的・法律的に問題が出て来ます。

そんなシーンの「動画・写真」を配信すれば児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(通称:児童ポルノ禁止法)に抵触し3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられ、読者(所持する人)は1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

日本には中高校生がそのものズバリの行為をするアニメ・コミックが氾濫しているので「この程度なら大丈夫だろう」と甘く見る人が多いのですが、マンガについては児童ポルノ禁止法の実施後に激論の結果、対象外にされています。それでも写真に近いCGが処罰対象となった判例も有るので、要注意です。

小説の場合は対象外と言いたいところですが、アマゾンが性交に関する graphic representation を拒否しているので、私たちのようにアマゾンの顔色を見て生活している作家は18歳未満かどうかに限らず「そのものズバリに関してまるで動画を見ているような詳細な写実的表現をすること」を避けることに常々神経を使っています。アマゾンはグローバルな倫理的見地に立って児童が性行為に巻き込まれることを断固拒絶しており、18歳未満が絡む行為の graphic representationを含む小説は一発でアウトになります。

私は2017年に “Feminized in Circus”という英語の小説をAmazon.comに提出したことがありますが、それはインドの13歳の少年がサーカスを見に行ってサーカスの団長に目を付けられ無理矢理引き込まれて女性団員にさせられるというストーリーでした。主人公の少年が暴行されるシーンがAmazonのAIの目に留まり、審査が不合格になるのではなく「ブロック措置」を受けて「このような小説を審査に提出することが繰り返された場合アカウントを取りあげる」という定型文書がメールで届きました。

アマゾンは小説を拒絶する理由については「ガイドライン参照」としか教えてくれないので、私は悩んでノイローゼになりかけました。色々調べた結果、これは児童虐待防止関連の措置なのだと推測できたので、13歳の美少年を18歳の美少年に変更し描写をややマイルドにして「Forbidden Circus: Feminized Forever」という別な小説として審査に出したところ、一発OKとなりました。

「逆転父母:今日から女子中生になりなさい」では「女子中学生がそんなことをしたらアウトでしょ」という場面ではちゃんと計算すれば18歳の誕生日の後だったり、「この人とこの人がそんな関係になったら地獄に行くでしょ」という場面では、そんな風に疑えても実はそうなっていなかったみたいだというように工夫をこらしてあるので、Amazonの優秀なAIにチェックされても大丈夫なのです。

ちなみに、この作品を楽天Koboの審査に出したことがありますが、「当社ガイドラインにより出版できません」と判定されました。この作品が楽天Koboのガイドラインに抵触していないことは、頭の良い人(またはAI)が解析しながら読めば明らかなのですが、楽天Koboは審査が「安全第一路線(少しエッチなシーンがあれば素朴なTS小説でもどんどんアダルト分類されてしまう)」なので、結局無理だと判断して提出を取り下げたという経緯があります。

「逆転父母」は主人公のお父さん(建設会社の部長)が耐震性データ改ざん事件の責任を負わされて表紙画像的な立場に追いやられそうになるという迫真の第一章から始まります。色んな意味で性転のへきれきTS文庫の中で最もきわどい、設定的に工夫を凝らした長編小説なので味わってお読みいただけると幸いです。

父と息子ダブルのTS長編小説(12万語+)。これをリアルな話と思うかどうかは読者のM度次第かも知れません。


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