桜沢ゆう性転のへきれきシリーズ新作小説、会社の中の境界線続編「僕はネコである」が出版されました。
「僕はネコである」は「会社の中の境界線」を読み終えた方のための続編です。本編を読んでいないと面白さが半分になりますので必ず先に本編をお読みください。「読んだけど忘れちゃった」という方は再読後に読まれるようお勧めします。
会社の中の境界線を読まれた方は主人公の青葉麻有が既に性転換手術を受けて女性になっているということをご記憶かと思います。「僕はネコである」の中で主人公は子供の時からのクセで自分を僕と呼んでいますが、主人公は根っからの女性になっているので、「僕はネコである」はTS小説とは言えないと思います。なお、登場人物は名前のない脇役以外は全員が女性です。従いましてAmazonのアダルト分類の中では「サブカルチャー」に細目分類されるはずです。(LGBT的にはMTF-Lesbianに分類されると思います。)
思想的にも性転のへきれきシリーズとは趣の異なる、M度が高い小説です。(危険な誘惑のR18版と趣を共有する小説です。)読者をM的な性行に導く可能性があると思い、アダルト分類で出版しました。18歳未満の方は18才の誕生日以降にお読みください。
さて、本編のおさらいを兼ねた内容紹介ですが、前の恋人に監禁されていた主人公の青葉麻有(マユ)は香月たちの手によって解放され自由の身となり、会社勤めを再開しました。マユには新社長のアシスタントへの異動命令が出ますが、密かにマユを好きだったチームリーダーの香月はマユを新社長に奪われると心配し、社内異動の歓送会の席でマユにプロポーズします。
「マユ、私と結婚しなさい。今日限り会社を辞めて私だけの子猫ちゃんになりなさい。」
香月のプロポーズを受諾して退職し、香月のアパートに住み着いたマユは、今後香月だけの子ネコとして暮らすよう命令されて厳しい規則を突き付けられます。それは、前の恋人のペットだった時よりも更に過酷なものでした。
毎日二十四時間、この規則に一生の間従う。
言語はネコ語のみ。人間の言葉は厳禁。
着衣禁止。
二本足歩行禁止。
手を歩行以外に使用することの原則的禁止。
トイレは砂場で
餌はキャットフードを皿から直接口で食べる
飲み物も皿から直接口で飲む
スマホ等はすべて廃棄
マユは香月に言われるまま「香月だけの子ネコちゃん」として暮らすことになったのでした。
香月のプロポーズを受諾して命令に従う事が、自分の人生にとってどれほど重大な事なのかをマユが本当に理解しているのかどうか、ちょっと心配です。マユはこのまま人間の言葉を捨てて四つ足での一生を送ることになるのでしょうか。
これは性転のへきれきTS文庫、日英TS文庫、その他の桜沢ゆうの出版物を紹介するHPと桜沢ゆうのブログを兼ねたサイトです。桜沢ゆうは千葉県在住の作家で、1997年に処女作「性転のへきれき(ひろみの場合)」を出版して以来創作活動を続けており、数多くのロマンス小説、ファンタジー小説、サスペンス小説、ソフトSF小説などを出版しています。作品の多くは性同一性障害、性転換のテーマを扱っています。小説の分類としてはTS小説が多く、その他は純文学となります。