「鈴太郎の恋」は「日本で同性婚が許可になった日」シリーズの第2弾です

「日本で同性婚が許可になった日」のシリーズ化に着手したことは以前予告させていただきましたが、第2弾として「鈴太郎の恋(日本で同性婚が許可になった日)」をこの度出版しました。第1弾の「文夫の場合(日本で同性婚が許可になった日)」とは登場人物・ストーリーが異なる、独立した小説です。

主人公の鈴木鈴太郎(すずたろう)は中学時代はモテモテの美少年で何人に告られたか正確には覚えていないほどでしたが、高校進学を契機に女子から見向きもされなくなり、暗澹たる日々を送ります。高一のバレンタインデーの日、昼休みが終わっても鈴太郎はひとかけらのチョコレートも手にしていませんでしたが、隣の席に座っている親友で長身イケメンのサッカー部エースがショルダーバッグ一杯に詰まったチョコレートの中から、思いやりのこもったおすそ分けチョコをくれます。それが運気の転機となり、鈴太郎は思いがけない相手から本命チョコを差し出され、高校生活が一転してバラ色になります。

それから数年後、鈴太郎は東京都内に本社があるメーカーに入社します。ちょうどその頃、日本でも同性婚を合法化する法案が成立します。憲法二十四条の「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」について「両性の合意」とは「男性と女性の合意」だけでなく男性と男性、女性と女性の合意も含まれるという解釈に基づき、民法、戸籍法などの曖昧あるいは不適切な部分を明確に規定する法律が成立したのです。美少年系の鈴太郎は、同性婚がらみのブラックジョークに使われやすくなって迷惑していましたが、普通に仕事に励んでいました。

しかし、七月に入ったある日、鈴太郎はある女性に出会って運命のいたずらに気付きます。鈴太郎は恋に落ち勇気を振り絞ってプロポーズをするのですがあっさりと振られてしまいます。失恋の傷跡は深く、鈴太郎は心に開いた大きな穴を埋めることができずに仕事でミスを繰り返します。その度に上司の主任から「バカヤロウ」と怒鳴られるのですが、ある日、上司から重要顧客宛てに見積書をメールで送るようにとの指示を受けたのに、うっかりして原価計算書を送ってしまいます。

もし読者がメーカー勤務なら、見積書の代わりに原価計算書を送るのがどんなに恐ろしい事かをお分かりいただけると思います。その日の上司は「バカヤロウ」とは言わず「話があるから五時半から時間はあるか?」と質問口調で言いました。ついに見放されたのだ……。退職勧告をされることを覚悟してついていくと、いつもの飲み屋ではなく、六本木のホテルの夜景が見えるレストランに連れて行かれました。しかもそのレストランは、鈴太郎が運命の女性にプロポーズをして断られたばかりの因縁のレストランだったのです。

その上司が鈴太郎にどれほど意外なことを言うか?「日本で同性婚が許可になった日」の第一弾を読まれた方なら容易に想像がつくでしょう。その上司とは常に女子社員が群がる長身イケメン主任ですから、鈴太郎は当初戸惑いを感じながらも、同性婚も合法化されたことだし、まあ結婚してもいいか、となるのが、そこらへんのBLコミックかTS小説の世界。

しかし、性転のへきれきTS文庫では、長身イケメン主任との展開は、鈴太郎を待っている波乱万丈・疾風怒濤の一年の入り口にしか過ぎないのです。そこから後は読んでのお楽しみ。

鈴太郎の恋(日本で同性婚が許可になった日)は約11万7千文字の長編小説です。


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