「私はこれで会社を辞めました」という小説の表紙が地味なので、ラノベらしい表紙に衣替えし、副題として「今日からOLになりなさい」を付加しました。再校閲により20~30箇所にマイナーな修正を加えましたがストーリー的には変化がありません。重複購入にご注意ください。
入社4年目の営業マン七田航平の趣味は小説を書くことです。「ポケモンGOに気を付けて」というライトノベルをAmazonで電子出版したところ千冊以上のダウンロードがあり、気をよくしていました。
営業の外回りでも移動中や客先での待ち時間にはポケモンGOをするのが習慣でしたが、運悪く執務時間中に社員がポケモンGOをすることをやめさせたい会社側の抜き打ち検査にひっかかり、懲罰を食らってしまいます。他にも二人が検査に引っ掛かりますが、トイレで一匹二匹捕まえただけだったので軽い罰で済みます。
七田に課せられた厳罰は、なんと降格処分と総務部ハキダメ課への異動でした。課長から厳しく叱責され、お茶出しなどの不本意な仕事を押し付けられ、更にブラックジョークで一般職への降格を匂わされた七田は将来を悲観し、最早これまでと観念して辞表を叩きつけます。
帰宅してAmazonの売上をチェックすると、思いのほか好成績だったので自信を持ちます。小説家としての自活を決意した七田は、自らの経験を赤裸々に描いた「ポケモンGO・私はこれで会社を辞めました」という小説をわずか二日間でかき上げ、Amazonで出版します。
前作の「ポケモンGOに気を付けて」で相当な数の読者を獲得していたこともあり、「ポケモンGO・私はこれで会社を辞めました」は出版直後からラノベのランキング上位となり、七田航平はポケモンGO作家としての将来に確かな感触を得ました。
ところが、「ポケモンGO・私はこれで会社を辞めました」は私小説的な色彩が強く、仕返しのつもりでハキダメ課や元の営業部の上司を悪人に仕立て上げていました。勿論、実在の人物とは違う名前にしていましたが、見る人が見れば社名や人名が推測できる内容になっていました。実際にSNSに流れて人事部が「ポケモンGO・私はこれで会社を辞めました」は大問題だということで、顧問弁護士に対策を依頼します。
会社を敵に回すことになった七田航平には数々の逆境が次から次へと怒涛のように襲いかかり、ついには表紙画像から推測されるような窮地に陥れられるのでした。
これは性転のへきれきTS文庫、日英TS文庫、その他の桜沢ゆうの出版物を紹介するHPと桜沢ゆうのブログを兼ねたサイトです。桜沢ゆうは千葉県在住の作家で、1997年に処女作「性転のへきれき(ひろみの場合)」を出版して以来創作活動を続けており、数多くのロマンス小説、ファンタジー小説、サスペンス小説、ソフトSF小説などを出版しています。作品の多くは性同一性障害、性転換のテーマを扱っています。小説の分類としてはTS小説が多く、その他は純文学となります。