仮面小説家:女性のペンネームでTS小説を書く男性サラリーマンの悲喜劇

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性転のへきれきTS文庫の新作「仮面小説家」は女性のペンネームでTS小説を書く男性サラリーマンの悲喜劇を描いた長編TS小説です。

主人公は30歳のサラリーマン男性で、仕事の傍らで小説を書くのが趣味です。丹下武蔵という非常に男性的な本名の主人公ですが、ペンネームは高見沢リサで、TS小説の作家としてそこそこ知られており、アマゾンのKindle Unlimitedで出版してそこそこの印税収入があります。

勤務先の商社では丹下が小説を書いていることは同僚にも知られていますが、女性のペンネームを使っていることは誰も知りません。丹下は妻にもペンネームを明かしておらず、丹下自身とアマゾンの担当者しかしらない極秘事項です。

中学の同窓会が開催され、丹下は中学時代に好きだった満智子という女性と17年ぶりに再会します。満智子が小さな会社を起業してコミック作家とをしていることを知り、話が盛り上がります。

丹下はTS小説の拡販策としてコミック作家とコラボしたいというアイデアを以前から持っており、満智子に相談したところ、幕張メッセでコミック作家のコラボのためのコンベンションが開催されるとの情報を得て、コンベンションに参加します。

その結果、出版社からアプローチがあり、高見沢リサの作品である「失われたアイデンティティー」の紙本の出版、コミック化、それにTVドラマ化について提案を受けます。

そしてTVドラマの企画が実際に立ち上がります。高見沢リサにとっては何もかも理想的な展開になってきました。ただひとつの問題は高見沢リサは女流作家のはずなのに、実際に書いている人間が丹下武蔵であるという不都合な事実でした。

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そういえば今日からOLになりなさい!私はこれで会社を辞めましたという小説では男性サラリーマンがナナピーというペンネームで「ポケモンGOには気をつけて」という小説を出版し、「ポケモンGO・私はこれで会社を辞めました」という実話小説を書いたことで大問題を引き起こしました。

女流作家田吾作(今日から女の子になりなさい)は森村田吾作という田舎っぽい名前の男子大学生が森村沙織というペンネームで文芸コンテストに応募して「なでしこ大賞」という栄誉ある賞を受賞しますが、なでしこ大賞の応募資格は女性のみであると知らされて大騒ぎになるというお話でした。

リアルな小説を書くことが桜沢ゆうのモットーなので、電子書籍作家が主人公の作品が何冊かあるのは妥当だと思いますが、主人公が書いた小説の中に桜沢ゆうと同じタイトルの小説が出てきたりして、書いているとリアルライフとごちゃごちゃになって何が何だかわからなくなることがあります。

「仮面小説家」は小説家3作の中でも、波瀾に次ぐ波瀾をこれでもかというほどまで体験できる長編TSエンターテインメント小説です。


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これは性転のへきれきTS文庫、日英TS文庫、その他の桜沢ゆうの出版物を紹介するHPと桜沢ゆうのブログを兼ねたサイトです。桜沢ゆうは千葉県在住の作家で、1997年に処女作「性転のへきれき(ひろみの場合)」を出版して以来創作活動を続けており、数多くのロマンス小説、ファンタジー小説、サスペンス小説、ソフトSF小説などを出版しています。作品の多くは性同一性障害、性転換のテーマを扱っています。小説の分類としてはTS小説が多く、その他は純文学となります。

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