失われたアイデンティティーを再校閲しAmazonと楽天Koboで同時に再出版しました。
【カテゴリー】純文学 【キーワード】心中事件、人格転移、男女入れ替わり。
再校閲していて、一体これからどうなっていくのだろうとドキドキしました。書いてから一年も経っていないのですが、筋を忘れているのです。書いている時も、がちがちのプロットがあるわけではなく、自分はどうなるのだろうかとドキドキしながら書きます。次の展開についても、複数の可能性が頭に浮かんで、そのなかの一つで書き進みます。私の頭の中には、結局どの筋書きを選んだのかという記憶があいまいなので、読者と同じようにヤキモキしながら再校閲することになるのです。
留置場に入れられた時には、本当に私はどうなるのだろうかと絶望的な気持ちを味わいました。あ、ネタバレはいけませんね。とにかく最後までどうなるかが分からず、緊張感が続く作品でした。原作を購入済みのかたはファイルを探し出して是非もう一度お読みください。作者でもドキドキしたのですから、よほど記憶力のいい方でない限り、改めて楽しんでいただけると思います。
私は誰? ジェンダーを越えて漂流した私の夏
主人公の間宮孝太郎はエリート商社マン。東京の本社で課長をしている。七月の上旬に間宮の課に派遣された若い女性はアンバランスで場違いな感じのする美人だった。重めの前髪が目の上ギリギリで切りそろえられ、本来キュートな髪形のはずが、大人っぽ過ぎる物憂い表情によって相殺されて、人を寄せ付けないオーラが漂っていた。
派遣が始まった翌日の夜、課で彼女の歓送会が催された。主人公は対面の席に座った彼女と会話を弾ませ、彼女も間宮に心を開いたかに見えた。
お酒の回った間宮だったが、酔った彼女をタクシーで家まで送る役割を引き受ける。アパートの玄関のドアの前までのはずが、彼女の誘いに乗って部屋に入った。
それは間宮にとって小さな過ちだったが、僅かな気のゆるみのお陰で間宮は驚天動地の世界を経験することになるのだった。
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【表紙画像に関する確認と感謝】表紙画像はCreative Commons Attribution 2.0 Generic licenseの条件によりFlickrで公開された以下の画像の一部を背景画像として制作しました。著作権者のご厚意に感謝いたします。Title: w/bunnies<3 (link: https://flic.kr/p/73Z1m3)Contributor: Ramona ForcellaLicense: Creative Commons Attribution 2.0 Generic – https://creativecommons.org/licenses/by/2.0/legalcode
これは性転のへきれきTS文庫、日英TS文庫、その他の桜沢ゆうの出版物を紹介するHPと桜沢ゆうのブログを兼ねたサイトです。桜沢ゆうは千葉県在住の作家で、1997年に処女作「性転のへきれき(ひろみの場合)」を出版して以来創作活動を続けており、数多くのロマンス小説、ファンタジー小説、サスペンス小説、ソフトSF小説などを出版しています。作品の多くは性同一性障害、性転換のテーマを扱っています。小説の分類としてはTS小説が多く、その他は純文学となります。