作家がChatGPTとStable Diffusionを使ってみてAIの実力に驚いた

最近AIの進歩が話題になっています。特に画像生成AIの進化はイラストレーターなどの職域を侵し始めています。私はAmazonで出版済みの小説約200冊の表紙画像をAIで作り直すプロジェクトに着手しており既に14作品の表紙を刷新しました。例を示しますのでご覧ください。

  

画像生成AIとしてはStable Diffusion(オープンソースAI)またはDALL-E 2(OpenAIが開発したAI)のいずれかを使用しました。いずれも2022に一般公開された画像生成AIです。イラストレーターや画家が何日もかかって描いたり、写真家がモデルとセットを準備して撮影したような画像を、AIは数秒~数10秒で生成してしまいます。

AI画像は偶然に支配される面が多く、呪文(テキストプロンプト)を微調整しては複数の画像を生成して段々意図した画像へと追い込むので、私の場合は最終的な表紙画像を得るまでに平均で50~60枚のAI画像を生成します。

私のように作画のスキルを持たない人間が、本来イラストレーターや画像クリエーターにしかできなかった画像を生成できるようになり、表紙画像制作の仕事を奪うという現象が既に起きているのです!

小説家の職域がAIに侵される日も遠くないかもしれません。最近ChatGPTというAIのテキスト生成能力が話題になっていたので試してみたところ、相当なレベルまで到達していることに驚きました。ChatGPTはDall Eと同じ”Open AI”が開発したAIです。ChatGPTは元々チャットボットとして開発された自然言語処理ツールであり、人間を相手にしているかのような対話機能を提供するAIですが、まとまった質問にも答えてくれます。

例としてTS小説を書くように依頼してみました。

【質問】DSD=性分化疾患と診断され、女子の制服を着て高校に通わなければならなかった16歳の少年についてのフィクションを書いてください。

すると、ほぼ瞬間的に文章を生成し始めて10~20秒ほどで回答が返ってきました。実際には以下の通り英語で質問して、英文の小説プロットが返されました。

【私の質問】Write a fiction about a 16-year-old boy diagnosed with DSD and had to start going to high school in a girl’s uniform.

【ChatGPTの回答】16-year-old Max had always known that he was different, but it wasn’t until his recent visit to the doctor that he fully understood the extent of his differences. He had been diagnosed with a condition called Disorders of Sex Development, or DSD, which meant that his sexual development and physical characteristics did not match what was typically seen in boys.

At first, Max was overwhelmed by the news. He didn’t know how to tell his friends or how they would react. But his parents were supportive and helped him navigate this difficult time. They encouraged him to be true to himself and to embrace his uniqueness.

As the start of high school approached, Max and his parents decided that it would be best for him to attend school in a girl’s uniform. Max was nervous about this decision, but he knew that it was the right one for him. He wanted to be able to be himself at school and not have to worry about fitting in with the boys.

On the first day of school, Max walked into his classroom wearing a girl’s uniform and using a new name. He was nervous about how his classmates would react, but to his surprise, they were largely accepting and supportive. Max was relieved and grateful to have found a place where he could be himself.

As the years went by, Max excelled in school and made many close friends. He learned to embrace his DSD and to be proud of who he was. And although he faced many challenges along the way, he never let them hold him back. He knew that he was strong and capable, and he was determined to make the most of his life.

【Google翻訳(無修正)】
16 歳のマックスは、自分が違うことを常に知っていましたが、最近医師を訪ねて初めて、自分の違いの程度を完全に理解することができました。 彼は、性発達障害(DSD)と呼ばれる状態と診断されていました。これは、彼の性的発達と身体的特徴が、男の子に通常見られるものと一致しないことを意味していました.

最初、マックスはそのニュースに圧倒されました。 彼は友人にどのように伝えたらよいか、彼らがどのように反応するかを知りませんでした。 しかし、彼の両親は協力的で、彼がこの困難な時期を乗り切るのを助けてくれました。 彼らは彼が自分自身に忠実であり、彼のユニークさを受け入れるように励ました.

高校の始まりが近づいたとき、マックスと彼の両親は、彼が女の子の制服を着て学校に通うのが最善であると判断しました. マックスはこの決断に不安を感じていましたが、それが自分にとって正しい決断であることを知っていました。 彼は学校で自分らしくいられるようになりたいと思っていました。

学校の初日、マックスは女の子の制服を着て新しい名前を使って教室に入った. 彼はクラスメートがどのように反応するか心配していましたが、驚いたことに、彼らはおおむね受け入れ、支持してくれました。 マックスは、自分らしくいられる場所が見つかったことに安堵し、感謝していました。

年月が経つにつれ、マックスは学校で優秀な成績を収め、多くの親しい友人を作りました。 彼はDSDを受け入れ、自分が誰であるかを誇りに思うことを学びました. そして、彼は途中で多くの困難に直面しましたが、それらが彼を引き留めることは決してありませんでした. 彼は自分が強く有能であることを知っており、自分の人生を最大限に活用しようと決心していました。

***

いかがですか? 私は非常に「まとも」で前後関係や因果関係がしっかりしたプロットになっていることに驚きました。まとも過ぎるので面白くないのが欠点ですが、それはプロットから小説にする段階で作家がバリエーションを加えることによりカバーできるかもしれません。そう考えれば、画像クリエーターも画像生成AIに叩き台の部分の画像を生成させることによって仕事の幅やボリュームを拡大することができるかもしれません。

上記のChatGPTの例でもうひとつ驚いたのはGoogle翻訳が非常に正確で日本語らしい文章を生成したことです。私は自分の英語小説をGoogle翻訳で日本語化しようと試みたことがありますが、小説の文章は(理論的でない表現が多いからか)無残な結果しか得られませんでした。どうしてChatGPTが吐き出す英文をGoogle翻訳が正確に日本語化できるのか、ネットで色々調べたところ、ChatGPTというAIは特定の言語(例えば英語)で考えているのではなくある種の「概念」に翻訳されているので言語依存性は薄いとのことでした。

「それなら日本語で質問したらどうだろうか?」と思いついて、日本語で質問してみました。

【私の質問】ChatGPTに日本語で質問しても回答可能ですか?

【ChatGPTの回答】はい、ChatGPTは日本語に対応しています。日本語で質問をしても、正確かつ適切な回答を返すことができるでしょう。ただし、ChatGPTは大規模な言語モデルであり、膨大な量のテキストデータを学習しています。そのため、一部の質問に対しては、正確な回答を返すことができない場合もあります。また、質問の内容や文法によっては、正確な回答を返すことが困難になることもあるかもしれません。そのような場合は、できるだけ正確で適切な回答を返すよう心がけますが、ご了承ください。

――これは面白い! それでは、もっと難しい質問をしてみましょう。

【私の質問】
モデルナとビオンテックの新型コロナ肺炎ワクチンの違いを教えてください。

【ChatGPTの回答】
モデルナとビオンテックの新型コロナ肺炎ワクチンは、どちらも新型コロナ肺炎(COVID-19)に対するワクチンです。どちらも、人工的に構築されたウイルスのような物質を使用して、免疫系を活性化させることで、新型コロナ肺炎に対する抗体を作り出すことを目的としています。

それでは、モデルナとビオンテックの新型コロナ肺炎ワクナの主な違いを見ていきましょう。

テクノロジーの違い

モデルナの新型コロナ肺炎ワクチンは、mRNA(メッセンジャーRNA)技術を使用しています。これは、ウイルスの生命維持に必要なタンパク質を作るために使われるウイルスのRNAを人工的に構築する技術です。この方法を使用することで、高い保証があるとされています。

ビオンテックの新型コロナ肺炎ワクチンは、ウイルスのゲノムを使用して作られています。ゲノムとは、ウイルスの生命を支える基本的な遺伝子情報を含んだものです。この方法を使用することで、高い保証があるとされています。

使用方法の違い

モデルナの新型コロナ肺炎ワクチンは、注射で投与されます。1回のワクチンで2回の投与が必要で、21日から28日の間隔を空けて投与されます。
ビオンテックの新型コロナ肺炎ワクチンも、注射で投与されます。1回のワクチンで2回の投与が必要で、21日から28日の間隔を空けて投与されます。

効・・・

――
「効果の違い」の「効」でストップしてしまいました。ChatGPTをGoogle Chromeの拡張機能として使用した質問だったので文章の長さに制限があるのだろうと推測しました。そこで、OpenAIのクラウド上で同じ質問をしたところ以下の回答が返ってきました。

【ChatGPTの回答】
モデルナとビオンテックの新型コロナ肺炎ワクチンは、どちらも新型コロナウイルスの原核酸を模倣し、人体に投与することで、免疫力を高めることができるワクチンです。

違いは、どのようにワクチンを製造するかにあります。モデルナのワクチンは、新型コロナウイルスを人工的に培養し、それを分解して、ウイルスの蛋白質を抽出して製造されます。一方、ビオンテックのワクチンは、新型コロナウイルスを蝶蛾の細胞内で培養し、そのウイルスを分解して製造されます。

このように、どちらのワクチンも新型コロナウイルスを模倣し、免疫力を高めることができますが、製造方法が異なります。また、どちらのワクチンも、世界保健機関(WHO)によって安全性が確認されており、世界で広く使用されています。

――間違っている!!

モデルナもビオンテックもmRNAを化学合成(RNAポリメラーゼを用いてつなげる)で製造しており、「培養、分解、ウィルスの蛋白質を抽出」というのは誤りです。もしこのままコピペして理系ブログに掲載したら一発で信用を失うし、宿題なら零点をつけられるでしょう。

***

一方、Chromeの拡張機能で「Moderna ワクチン」とだけ入力し、誤って検索ボタンをクリックしたらしく、以下のような英語の回答が右コラムに記載されていたことに気づきました。

Moderna’s COVID-19 vaccine is a type of vaccine called a messenger RNA (mRNA) vaccine. mRNA vaccines use a small piece of genetic material called messenger RNA (mRNA) to instruct cells to produce a viral protein. The viral protein is then displayed on the surface of the cell, and the immune system recognizes it as foreign and mounts an immune response against it.

The process of manufacturing mRNA vaccines generally involves the following steps:

Synthesis of the mRNA: The mRNA that will be used in the vaccine is synthesized in a laboratory using chemical methods. The mRNA is synthesized to match the sequence of the viral protein that the vaccine is designed to target.

Encapsulation of the mRNA in lipid nanoparticles: The mRNA is then encapsulated in tiny lipid (fat) particles called nanoparticles. This helps protect the mRNA from being degraded by enzymes in the body, and also helps it enter cells more easily.

Formulation and filling: The lipid nanoparticles containing the mRNA are formulated with other ingredients to create the final vaccine product. The product is then filled into vials or other containers for storage and distribution.

Quality control and testing: The vaccine is thoroughly tested for purity, potency, and safety before it is released for distribution and use.

It’s important to note that mRNA vaccines do not contain live virus and cannot cause the disease they are designed to protect against. They work by stimulating the body’s own immune system to produce an immune response against the viral protein.

――これならブログに掲載しても大丈夫!

質問の仕方や言語によって結果にバラツキがあるようです。ただ、今後テキストAIが急速な進歩を続けたら、本当に小説家が要らなくなる日が来るかもしれません。

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