性転のへきれきは横書き!ふつうの電子書籍は縦書き?

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After Seven (Se7en) というサイトに性転のへきれき「スイッチ」の読書感想文が載せられていました。とても好意的な感想を書いて下さっていて気を強くしたのですが、その中に以下のようなコメントがありました。

しかもこの作品は横書きである。そしてさまざまな文芸的な作法をあえて破っている。そのせいなのか、あるいはKDP作家と呼ばれる人たちが内輪の仲間で閉じこもった世界しかみていないからなのか、KDP作家たちには桜沢ゆう先生の姿が映っていないようだ。

ええっ!横書きと言うのはそんなに異例な事だったの?!それに私は作法を破っている!

知りませんでした・・・。そう言えば私がKindleで買ったり無料プロモーションでダウンロードして読んだ小説は全部縦書き!!

元々、小説の冒頭の部分を性転のへきれきHPで公開して「続きを読みたい方はこちらをクリック」のリンクで販売サイトに飛ぶ形にしてきましたので、そのまま Sigilという無料ソフトにコピペしてEpubファイルを作成し、Amazon Kindle(KDP)にアップロードするという超簡便法での出版を続けてきました。

その結果、私の小説は全てウェブページと同じフォーマットになっていて、段落の最初に空白文字が入っていませんし、アルファベットと数字は基本的に半角になっています。

私が積極的に参加している日本独立参加同盟のフォーラムで少し前に「推敲の際に縦書き表示にするとミスが見つけやすい」という投稿を見て、秀丸というエディターの縦書き表示モードを使って推敲をするようになりました。誤字(例:言った vs. 行った)が減ったのではないかと思います。同じフォーラムでMadoka Text Converterという小説仕上げ校正補助アプリ(無料)を公開されている方が居て、それを使えば縦書きでも横書きでも段落の最初に空白を入れるという編集は簡単にできます。

出版済みの作品について縦書きへの変更と段落初めの空白挿入を行うのに必要な時間は一作品当たり一時間ぐらいかな、という感じです。

でも、縦書きに変更すべきかどうか、迷っています。理由は、

  • 出版にワンステップ余計に手間がかかること、特にEpubに変換する際に色んなcompatibility problemがありそうなこと。(ソフトウェアを買えば解決すると思いますが。)
  • 文中に英単語を使いにくくなること。(英単語のみ横表記になります。)
  • スマホで大量の文章を読んで育った人たちの20年後:小説だけを縦書きで読むことに違和感を覚えるようにならないでしょうか?

当面は、従来「第1章」と書いていたのを「第一章」にするとか、文字数の少ない英単語だけは全角文字にする(SNSは全角、Facebookは半角:半角英文字は横表記になるので)とか、将来縦書き出版にシフトすることになっても手間がかからないように微妙な舵取りを開始しました。従来「私は21才」と書いていたのをそのまま縦書きに変換したら21だけが横表記になり、「私は21才」と21を全角にすると縦書きでは2の下に1が来ます。「私は二十一才」と書く癖をつければ縦書き・横書きどちらでも大丈夫。でも漢数字がやたらと多い文章になります。「2016年」を「二千十六年」と書くと時代物SF小説みたいに見えますよね。それなら「二○一六年」?これ、顔文字に見えません?

縦書き・横書きに関して性転のへきれき愛読者のみなさんのご意見があれば是非お知らせください。


これは性転のへきれきTS文庫、日英TS文庫、その他の桜沢ゆうの出版物を紹介するHPと桜沢ゆうのブログを兼ねたサイトです。桜沢ゆうは千葉県在住の作家で、1997年に処女作「性転のへきれき(ひろみの場合)」を出版して以来創作活動を続けており、数多くのロマンス小説、ファンタジー小説、サスペンス小説、ソフトSF小説などを出版しています。作品の多くは性同一性障害、性転換のテーマを扱っています。小説の分類としてはTS小説が多く、その他は純文学となります。

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