ユキの場合 第21章 | 性転のへきれき

ユキの場合 第21章

第21章 普通にオシッコができる喜び

昼食の前に尿意が高まり、自分の足で病室のトイレまで歩いて便器に腰かけた。

オシッコをしようと力を入れるが、肛門に力が入ってオナラが出てしまった。どこに、どのように力を入れれば大便が出たり尿が出るのか訳が分からない。力を入れるとギリギリと痛むが痛みは肛門から来ているような気もする。痛みをこらえながら力んだ挙句、大便が出ただけだった。オシッコは諦め、ウォッシュレットで綺麗にしてベッドに戻った。

容子に相談したところ、
「水分を多めにとってお昼ご飯の後でもう一度挑戦してみなさい。どうしても出ないようだったら挿管しなきゃならないから。」
と言われた。

昼食後、二回目の挑戦で排尿に成功した。
「こうすればオシッコが出るのか」
と実感した。

予想はしていたが、壊れたスプリンクラーから散水したかのようにお尻が濡れてしまったので、トイレットペーパーを大量に使ってお尻を拭かなければならなかった。

面倒が増えたが、
「女性に共通したことなら仕方ないや。」
と思った。

午後のダイレーションの後で、再び美沙に電話を入れた。
「今いいかな。」

「いいわ。暇よ。」

「相談したかったことがあるの。」

私は、義弘が勝手に私の籍を抜いてしまったこと、養子縁組の手続き中で父娘の関係になることを説明した。

「いい叔父さん、じゃなくてお父さんね。最高の決断だと思うわ。」

「どうして?私、美沙に絶交されて、池田町で静かに専業主婦をやろうと思ってたのよ。もう、主人が、とか言えなくなるのよ。事前にはひとことも相談してくれなかったのよ。」

「逃げ帰って、最悪でも人妻として安全牌にすがろうなんて、叔父さんに失礼とは思わないの?」

確かに、私は義弘の立場では考えていなかった。

「わたしの家でご飯を食べた時、あんた羨ましいっていってたよね。優しくて素敵な父と美しい母とわたしの三人家族のことを。」

「そうよ、本当にうらやましい。」

「私の父より15才ぐらい年上だけど結構オトコマエのお父さんと、まあまあ可愛い娘とで、相当幸せな家族ができると思わないの?お母さんがいないだけで。」

「母はずっとわたしの心に生き続けてるわ。叔父さんも母に憧れてたのよ。それに、わたしはまあまあ可愛い娘じゃなくて、とても、と言って欲しいわ。美沙に負けない幸せな家族にする。」

「ほら、簡単に結論が出たでしょう。あんたは叔父さんが初めての男性だったから夫でもいいと思ったんでしょうけど、70と22では48も違うのよ。孫娘の未来を自分の勝手にするのはやめようと決心されたお父さまは立派だと思うわ。ちゃんと尊敬しなさい。」

「そのくらい、わかってるわよ。」

美沙と話すと、いつもこんな風だった。自分の心の中の「よりよい自分」が、自分よりずっとマシな物の見方や考え方を言葉にしてくれるようなもので、胸のつかえが取れる。

「ねえ、美沙。もうひとつショックだったこと、聞いてくれる?」
と、初めて見たグロテスクな光景のことを話した。

「それについて話すのは、ちょっと複雑な気持ちね。」

「どうして?やっぱり美沙のはもっと綺麗なの?」

「東京に来たら見せ合いっこしてあげるけど、多分一緒だと思うわ。複雑な気持ちというのは、4年間も付き合って、一度もわたしのあそこを見なかったということよ。普通は男が求めたり、求めてこなければ女が苛立ったりするわ。わたしは全く苛立たなかった。そして、最後にふたを開けてみると実は実質的に女どうしだったってこと。」

「わたし、あの時は男として付き合ってたわ。」

「ううん、男とは何か知らないのに、俺は男だって口だけ言って思いこんでる女だったのよ。」

「なんか、ひどい。」

「ということは、わたしは淡白なレズ女だったということが分かったってこと。今でも、女になったあんたと結婚してもいいという気持ちよ。ただ、違った喜びに開花してしまったから、今は彼の方に走っちゃうけど。」

「まあ、親友ってことね。」

「ただの親友じゃなくてレズかも知れないわ。ねえ、3月末に二人で温泉に行こうよ。レズでプレイしてお互いどんな満足が得られるか、開発しあってみようよ。」

「わ、わたしはうれしいけど、本気なの?どこの温泉にっしようか。」
と私がドキドキして言うと、しばらく沈黙した後で美沙が言った。

「やっぱり、わたしとレズしたいのね。ひっかかった。」

「美沙なんて大嫌い。電話代が惜しいから切るわ。」
といって携帯を切った。

手術から9日目の朝ダイレーションを始めようとしていた時、美沙から電話がかかってきた。

「どうしたの、気分が悪いの?」

「大丈夫だけど、今はしゃべりたくない。今度会った時に説明するわ。」

「まだ退院しないよね?明日の午後か明後日にお見舞いに行っていいかな?大阪に行く用があるから、その時に寄りたいの。」

「うれしい、来て、来て。」

「よかった、じゃあ、病院の場所をメールしといて。」
美沙に会えると思うと、ダイレーションの悩みなど吹っ飛んでしまった。

容子はそんな私の変化にすぐに気が付いた。
「何かいいことあったの?」

「親友がお見舞いに来てくれることになったんです。腹心の友!」

ダイレーションは目盛りが17.5まで毎回入るようになり、明朝からは中サイズのダイレーターに移行すると申し渡された。

昼食の後、シャワーを浴び、シャンプーをすることも出来たので幾分気持ちが晴れた。立ってシャワーができるということは本当に素晴らしい。もう少しで普通の生活に戻れると思うと心が弾む。陰部は石鹸のついた指で襞に沿ってやさしく洗った。

「これがわたしの新しい性器なんだ。」

立って見る陰部は、ダイレーションの際にマジマジと観察してダイレーターを差し込む時とは全く違う顔をしていた。上から見ると自然で優しく、好ましい顔をしている。

陰毛も少しだけ顔を出し始めている。多分、毛が生えそろったらさらに自然で、可愛らしい顔をした性器になるんだろうな、と思った。

手術から10日目の朝、中サイズのダイレーターに挑戦した。数センチまでは楽勝で、
「小も中も同じようなものだな。」
と思ったのが間違い。

それからはグイグイと押し広げながら進むことになり、ダイレーター初日と変わらないほどの激痛だった。目盛りが12を超えるあたりから切腹経験豊富な私さえも耐えられなくなり、13ちょっとのところでギブアップ。

「こんなんじゃ超粗チンの男性としか結婚できないわよ。まあ、一回目だから許してあげるわ。」
と容子から嫌味を言われた。

1時間余り、超粗チンの根元を握って恍惚とした顔でひいひい呻いていたが、前回と同じヘルパーのおばさんにオナニー現場をフライデーされてしまった。

それでも、一日が過ぎるのが以前より早く感じられるようになった。

★ 未発表作品に関する情報はTwitterで発信します! ★
カテゴリー: ユキの場合, リアル系TS小説

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

本ウェブサイトはMixHostのサーバーに引っ越してSSL化を完了し、保護された https:// サイトになりました。詳細はこちらをご覧ください。


ラブトランス~大好きな彼を夢中にさせる方法~


願いが叶う・心願成就



プロフィール
Contact Form
お問い合わせはこちらから
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ  にほんブログ村 小説ブログへ  人気日記BLOG